【アルゼンチン共和国杯】長距離戦でこそ光る末脚が自慢の追い込み馬が適舞台で初重賞制覇を狙う
ジャパンカップや有馬記念の前哨戦としても位置づけられている秋の名物ハンデ重賞「アルゼンチン共和国杯(GⅡ/芝2500m)」が11月6日(日)に行われる。GⅠを狙えるような馬から、軽ハンデを活かした条件馬まで幅広いメンバーが揃う難解ながらも配当妙味のありそうな一戦だ。
過去10年で見ると勝ち馬は1~3番人気の馬が9勝と人気馬がある程度信頼できる見方ができる一方、4~9番人気の馬の3着内率は36.7%もある。軽ハンデを活かした穴馬の激走も可能性十分というところなので斤量の比較を含め注意深いチェックが必要だ。
年齢別で見ると4歳馬が【5.4.4.24】と5歳以上の馬に比べ勝率・連対率・複勝率ともに優秀。それ以上に好成績なのが3歳馬で、サンプル数こそ少ないものの【2.0.2.0】と複勝率はなんと100%。今年も元2歳王者のGⅠ馬が出走してくるので要注意。
タフさ求められるコース以上に瞬発力が必要な良好な馬場状態
まず舞台となる東京芝2500mは、日本ダービーやジャパンカップが開催される芝2400mから100m距離が伸びる形のコース。
4つのコーナーをぐるりと1周するという点は共通しているものの、直線の坂を登りきったところからスタートになる2400mに対し、2500mは坂の途中地点がスタート場所になるので、実質2回の坂を超えることになり、100mの距離延長以上にタフさが求められるコースになっている。
ただ、そのタフさ以上に大きく求められる要素が「瞬発力」だ。先週の東京の馬場はBコース替わりで週中、レース当日も好天に恵まれていたので、馬場も乾いており時計も今まで以上に速い水準だった。
Bコース替わりということで、どちらかといえば内有利だったが「瞬発力で勝負するタイプ」が好走しており、とにかく速い脚が求められる馬場状態だ。
今週で東京開催は5週目となるが、引き続き好天に恵まれそうなので先週同様の良好な馬場状態でレース当日を迎えられるだろう。
また、今回は逃げ馬が不在でペースはスローが濃厚。ラスト4Fで11秒代が続くようなレースになることが予想される。展開面からも「そもそもの速い脚が使える」ことが最優先になりそうだ。
そのうえで「2度の坂超えをこなせるスタミナがある馬」を探していく、という優先度で予想を組み立てていきたい。
◎⑨ディアマンミノル
3走前には今回と同舞台の東京芝2500mのGⅡ目黒記念で4着。スローの前残りの展開の中、大外からジワジワと上がり最速33.4秒の末脚を伸ばし、勝ち馬から0.1秒差と見所十分のレースを披露した。
ここ2走は大敗続きなものの、前走の京都大賞典では雨の影響で馬場が合わずの10着、2走前の新潟記念では夏負けで状態面が整わずの13着なので情状酌量の余地あり。
昨年もこのレースに出走しており結果は上がり最速の5着と、パンパンの良馬場での東京芝2500mの適正はそれなりに高い。今回はメンバーレベルも例年に比べ高くなく、斤量も55kgで手頃。
スローペースで追走しやい展開になりそうなので、先団に離されすぎずに最後の直線を迎えられれば自慢の末脚でアタマまであってもおかしくない。
◯⑯ヒートオンビート
なかなか勝ちきれないタイプなものの重賞での好走実績は今回のメンバーの中でもトップクラス。前走はあきらかに追走に手間取っていた印象で適距離は2000m以上だと思われる。
2500mの重賞では日経賞でタイトルホルダーの2着、去年の目黒記念で2着と距離実績も豊富。特に目黒記念では超スローペースを4番手から競馬を進め、上がり3F32.4秒という末脚も繰り出している。
調教はあまり動かないタイプで、今回も良い意味でいつも通りなので状態は悪くなさそうだ。ハンデ重賞での斤量57kgは七夕賞でも好成績を残しているので問題ないと考えて良いだろう。
複勝圏内の可能性はメンバー中でもトップクラスに高い一頭だ。
▲⑥キラーアビリティ
前走はダービーで6着。8枠16番という厳しい条件から後方13番手で競馬を進め、最後は上位馬に離されはしたが良い脚を魅せた。
状態面がイマイチだったことを調教師も明言しており、その中でのパフォーマンスだったことを思えば、改めて今年の強い3歳世代の中でも世代屈指のポンテシャルの高さを持っている一頭だといえるだろう。
ダービーでは最低限の折合いがついていたので距離はギリギリ持ちそうで、2歳時のものながらもレコード時計、速い上がり時計も持ってはいるので今の東京の馬場もある程度はこなせると見ている。
対古馬戦初重賞なので絶対的な信頼は置けないが、3歳馬が強いレースでもあるし鞍上は名手C・デムーロ騎手。軽視もできない一頭なので単穴評価。
☆⑰ハーツイストワール
前走はL競争の札幌日経オープンで、外差し馬場を3番手から先行しての完勝。時計が出やすい馬場だったとはいえ、洋芝札幌の馬場でのパフォーマンスだけに豊富なスタミナを示せた内容だった。
また、東京コースでの成績は【3.5.0.1】と相性が良く、毎回速い上がり時計を記録しているように最後までしっかり良い脚を使えるので今回の馬場条件とも合いそう。
鞍上も引き続き武騎手で、斤量も今までのレースで一番軽い手頃な55kg。6歳にして本格化してきた感もあるので一発に期待したい。
その他、今年の天皇賞(春)で3着の⑤テーオーロイヤル、今年の宝塚記念で5着の⑫マイネルファンロン、2年前のこのレース2着の⑪ラストドラフトの合計7頭で馬券を組み合わせていきたい。
G2 アルゼンチン共和国杯の勝負買い目はこれだ
単勝…⑨ディアマンミノル<1点>
複勝…⑨ディアマンミノル<1点>
馬連…⑨→⑥⑯<2点>
馬単…⑨→⑥⑯<2点>
3連複軸1頭流し…⑨→⑤⑥⑪⑫⑯⑰〈15点〉
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