【金鯱賞2023】荒れる気配漂うレースに信頼できる軸は?高速馬場適正が高く中京が得意な先行力ある牝馬を本命視
2017年以降、それまでの12月開催から3月開催に移り、大阪杯の前哨戦に位置付けられている重賞レース「金鯱賞(GⅡ/芝2000m)」が中京競馬場で行われる。
2017年以降、1番人気の成績は【4-1-1-0】で複勝率は100%。その6頭の前走人気も2017年のヤマカツエース以外は3番人気以内ということで、基本的に能力を評価されている馬が順当に勝っている傾向が見てとれる。
とはいえ、毎年のように5番人気以下の馬が複勝圏内に飛び込んできており、3着内に人気薄2頭が入る決着の年も珍しくない。しかも2017年以降、2番人気は【1-1-1-3】で複勝率が50%あるものの、3番人気は【0-0-0-6】と大不振。今年はメンバー構成的にも抜けた馬が不在な状況なので、「押し出された人気馬」が総崩れという大荒れ決着になってもなんらおかしくなさそうだ。
昨年はレコード決着「止まらない開幕週」総合力よりスピード
舞台となる中京コースは2月5日以来、約1か月ぶりに使用する。GⅢきさらぎ賞が行われた前開催最終日は、見た目には馬場全周に渡って内側の痛みが目立っていた状態だったが、踏み固められて乾いた馬場だった影響もあってか時計としては速め。
その痛んだ内も開催最終日にしては伸びており、脚質も先行馬の好走が目立っていた。今週は週中に若干の雨が降る予報が出ているが、気温も非常に高くなってきており、芝の育つ時期でもあるので、ジャックドールがレコードで制した昨年同様、非常に速い時計が出ることが予想される。
レースが行われる中京芝2000mは、コースをぐるっと1周するよくある一般的なレイアウトだが、スタート地点がホームストレッチの坂の途中にあり、コーナーはスパイラルカーブ、さらに最後の長い直線で再度坂を超えるという総合力が問われるコースだ。
ただ、今回は開幕週で高速馬場になること必至。「簡単には止まらない」ということを考えると、スタミナ・パワータイプよりは「スピードと器用さを持ち合わせたタイプが狙い目」と考える。
G2 金鯱賞の予想
◎②マリアエレーナ
本命は5歳牝馬のマリアエレーナ。
3走前のGⅢ小倉記念では道中5番手から競馬を進め、速めに先頭に立つと後続を突き放して2着馬に0.8秒の着差をつけて圧勝した。
レース当日は開幕週だったものの高速馬場というほどでもなく、それでいて走破時計は1:57.4。着差的に最後の最後は緩めていたし、時計の出やすい小倉ということを差し引いても「強い」と評価して良いだろう。
また、この1:57.4という時計は今回の金鯱賞出走メンバー中芝2000mで最も速い時計でもある。小倉記念の次戦のGⅠ天皇賞・秋は7着ながらも勝ち馬のイクイノックスとの着差はわずか0.7秒差。
激走の後のGⅠ、レースでは2コーナーで不利があったという点も踏まえると、豪華メンバーが集まった天皇賞・秋の上位勢から着差ほどの能力の開きは感じない。
中京芝2000mは前走のGⅢ愛知杯などをはじめ【1-1-2-0】で複勝率100%と得意としている舞台でもあるし、調教の動きも良く状態は前走以上。
死角らしい死角もなく、鞍上も2週連続重賞を勝利している勢いに乗る松山騎手という点も心強い。人気ながらも不動の本命。
◯⑨ポタジェ
対抗はポタジェ。
今回のメンバー中唯一のGⅠ馬。直近のレースでは結果が出ていないが、今回のメンバーレベルを考えると斤量59kgでも過小評価はできない。
金鯱賞への出走は今年で3年連続になり、4歳時には重馬場を先行して3着と好走、昨年の5歳時には行き脚がつかず後方からのレースになったが上がり最速で4着と健闘した。
特に昨年のレースは前有利のトラックバイアスのなか、外をまわってしっかり伸びてのものなので、コース適正としては非常に高いものがあると見ている。
GⅠでの時計勝負では分が悪いが、GⅡでこのメンバー、そして中京芝2000mなら時計勝負でも十分対応できるだろう。
調教の動きもいつも通りといった印象で力は出せる状態。大阪杯へのステップ的な意味合いがあったとしても複勝圏内の可能性は高いと見る。
▲⑪ヤマニンサルバム
単穴には4歳馬ヤマニンサルバムを推す。前走のL競争白富士Sでは、好スタートをきったものの、道中控える形で追走し、4コーナーと最後の直線でスムーズさを欠いての3着。
開幕週で前がなかなか止まらないなか最後までしっかり脚を伸ばしており、スムーズなら勝ち馬にもっと迫れていた内容だった。
今回の舞台である中京芝2000mコースは2勝クラス、3勝クラスを連勝しており、いずれも先行してから2着馬を突き放す強い勝ち方。
中京コースでは1600m、1400mにも勝ち鞍があり中京競馬場でのレースは実に【4-0-0-0】と非常に得意にしている舞台。
調教の動きも良い意味でいつも通りなので、能力は発揮できる状態と見て良いだろう。重賞初挑戦ながらも十分通用する判断して3番手評価。
☆⑥ルビーカサブランカ
4番手には6歳牝馬のルビーカサブランカを挙げたい。
「タフなコースの良馬場」が得意なタイプで、直近の敗戦は馬場が合わなかったりと敗因が比較的はっきりしているものばかり。
良馬場が予想される今回は適正ピッタリの舞台で、実際に中京芝2000mでは【2-1-1-2】と実績も豊富。4着以下の2戦も重馬場だった前走のGⅢ愛知杯と、良馬場だったが上がり時計がかかった1勝クラス戦のみ。
一昨年の愛知杯は軽斤量だったものの、今回本命に挙げたマリアエレーナを下しているので、直線で巧く捌ければ複勝圏内の可能性は十分ありそう。
馬場条件さえ合えば、ペースは比較的流れてもスローでもしっかり伸びて来れるので、人気もない今回は買い。
その他、前走GⅢ中日新聞杯で4着の⑫プログノーシス、どの重賞でも安定して好走する①アラタ、先行力が魅力な⑩フェーングロッテンを加えた合計7頭で馬券を組み合わせていきたい。
G2 金鯱賞の勝負買い目はこれだ
単勝…②マリアエレーナ<1点>
3連複1頭軸流し…②→①⑥⑨⑩⑪⑫<15点>
3連単フォーメーション…②→⑨⑪→①⑥⑨⑩⑪⑫、②→①⑥⑨⑩⑪⑫→⑨⑪<20点>
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