【ジャパンカップ2022】世界の名手を背に「遅れてきた5歳馬」が”モノが違う強烈な末脚”で王道GⅠ制覇へ
有馬記念と並び、日本国内で一番賞金が高いレースとして知られる国際招待競争「ジャパンカップ（GⅠ／芝2400m）」が11月27日(日)に東京競馬場で行われる。今年から有馬記念とともに優勝賞金が1億円増額の4億円になった影響か、今年は海外勢の出走登録も多い。また、日本の中級距離路線のトップオブトップも不在で、能力比較が非常に難しい一戦となっている。
直近の2年間は3着内が1～3番人気という固い決着が続いており、特に1番人気は過去10年で【5-1-2-2】で複勝率は80%と高いことからも「固いレース」のイメージがある。だが、2番人気は【0-2-4-4】で複勝率こそ高いものの勝てていなかったり、4番人気以下の馬も11頭もの馬が3着以内に飛び込んできており実際小波乱の結末は数多く起きているレースだ。
また、6歳以上は【0-0-1-47】とほぼ全滅で、海外調教馬も3着以内に入着した馬は2006年を最後に1頭もいない。ただ今年は先にも述べたように海外勢の出走登録も多く、絶対的な存在の日本馬も不在なので、その辺りの様相は変わってくる可能性がありそうだ。
例年通りの速い馬場、決め手持つ器用な東京向きの馬から
まず舞台となる東京芝2400mは、ジャパンカップの他に日本ダービーでも使用される「日本を代表するコース」のひとつ。芝コースをぐるりと1周するようなレイアウトで、バックストレッチの中盤と最後の直線に登り坂がある。求められる要素としては距離ロスを避けるために「内めを立ち回れる器用さ」、そして最後の坂を登り切った後の平坦な部分で他馬より前に出れる「瞬発力」になるだろう。
今週で東京開催は8週連続開催の最終週となる。先週からCコースに替わり、日曜日は雨の影響で少し時計はかかっていたが、土曜日は開催当初と変わらず速い時計が出る馬場だった。全体を通して中段からの差し馬が活躍しており、Cコースに変わって徐々に差しが届きやすくなっている印象がある。
また、今週は水曜日と土曜日に降雨がありそうだが、東京競馬場は非常に排水性能が高い競馬場としても知られている。レース当日は晴れる予報なのでパンパンではないにしても良馬場での開催になるだろう。
昨年もそうだが、秋の東京最終週は馬場も踏み固められて非常に速い時計が出る。今年も瞬発力を存分に求められる馬場での開催になりそうなので**「決め手をもった馬」で、かつ「器用な立ち回り」ができる東京芝2400mをいかにも好走しそうな馬**から入るのがベターと考える。
◎⑥ヴェラアズール
5戦前から芝に転向し2400～2600mのレース全てで上がり最速をマーク。前走はGⅡ京都大賞典で後方から直線大外を回し2着のボッケリーニに0.4秒差をつけて快勝。
時計の出やすい馬場でスローの上がり勝負だったとはいえ、稍重の阪神2400mで上がり3F33.2の驚異的な脚は「モノが違う」という感じ。
左回り、東京コースという点でも、3勝クラス戦ながら2走前にジューンSで勝利しており、ここでも2着馬に0.3着の大きな着差をつけているので問題ないだろう。
元々脚元が弱く、デビューからダートを使ってきているが、ここに来て体質も安定してきており今回は調教の動き、調教時計も優秀で順調そのもの。
枠順も内目の3枠6番で鞍上は名手R・ムーア騎手。展開はスローが濃厚で追走にもそれほど手こずらないと見ているので、内々でガッチリ折り合って脚を溜めていければ直線弾けてくれるはず。人気は高そうだが本命視。
◯⑮シャフリヤール
前走は天皇賞・秋で5着。調教師のコメントにもあるように当初から秋の大目標はこのジャパンカップで、天皇賞・秋は叩きの意味合いも大きくあった。
メイチの今回は陣営の勝負度合いの熱量も明らかに違い、一度レースを使って調教の動きも格段に良くなっている。3走前はドバイSCで世界の強豪相手に2番手からの王道競馬で勝利を収めており実力上位は間違いなし。
東京では日本ダービーでエフフォーリアを差し切っての勝利や、昨年のジャパンカップで道中不利を受けながらもコントレイルの3着とコース適性の高さも見せている。
2歳時には毎日杯で速い流れの中を4番手から先行してレコード勝ちも収めており時計面での裏付けもあり。枠順が少し外すぎる嫌いはあるが東京芝2400mの適正の高さから対抗評価。
▲③ヴェルトライゼンデ
2走前にはGⅢ鳴尾記念で勝利。最後の直線では前が壁になりながらも馬群の中から間を割って力強く抜け出し2着のジェラルディーナの猛追を凌いだ。
もともと脚元に爆弾を抱えており、鳴尾記念も1年4か月ぶりの実戦だった。続く前走のGⅡオールカマーでは7着に敗れたが、展開、流れもあまり向かず鳴尾記念での激走の影響も少なからずあったのではないかと見ている。
今回は調教にこのレースの鞍上で、鳴尾記念にも騎乗したレーン騎手が跨がり、鳴尾記念時より素軽さや活気さを感じるとコメント。状態面は前走に比べ上向いていると見て良さそうだ。
左回りは【1-1-1-0】で得意としているし、負けた2回も勝ち馬はコントレイル。一瞬の瞬発力は目を見張るものがあり、枠順も脚が溜めれそうな内枠の2枠3番ということで激走も十分期待できる。単穴評価。
☆⑤グランドグローリー
昨年のジャパンカップでは上がり3Fで2番目に速い34.2をマークしての5着と好走。直線は最後まで脚色が衰えずジワジワと伸びて3着のシャフリヤールとの着差はわずかの0.3秒差だった。
また、3走前のプリンスオブウェールズSでは、今回上位人気が予想されるシャフリヤールにも先着している。
天気が予定より崩れ、海外の馬場ほど重くなく、いつもの東京の良馬場ほど瞬発力が求められないような馬場状態になれば一番適正が合う可能性も。
その他、前走GⅢ福島記念で復活の勝利を遂げた⑨ユニコーンライオン、前走GⅡアルゼンチン共和国杯で2着の⑩ハーツイストワール、天皇賞・秋3着の⑭ダノンベルーガに、今年のGⅡ目黒記念勝ち馬の⑱ボッケリーニの合計8頭で馬券を組み合わせていきたい。
G1 ジャパンカップの勝負買い目はこれだ
単勝…⑥ヴェラアズール＜1点＞
馬連…⑥→③⑮＜2点＞
馬単…⑥→③⑮＜2点＞
3連複軸1頭流し…⑥→③⑤⑮→③⑤⑨⑩⑭⑮⑱〈18点〉
※勝負馬券は単勝、紐荒れ狙いで3連複1頭軸流し
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